*ビワでお酢を作ろう①

6月になると、枇杷の実が色づき始める。

枇杷の木は大薬王樹と呼ばれ、民間療法や漢方の薬として昔から使われてきた。

枇杷の葉は大寒の頃(1/20~2/3)に採って乾燥させたものを焼酎に漬けて薬とし、

また枇杷の種は枇杷仁という薬となる。

初秋の葉っぱを干して煎じてお茶にしてもいい。

咳止め、抗炎症、健胃、利尿、抗菌などの作用があるし免疫力も上がる。

6月、枇杷の実をカラスがつつき出したら収穫時。彼らは一番美味しい時を知っている。

甘く熟した枇杷を見つけたら、カラスに負けじと収穫しよう。

たくさんの枇杷の実が手に入ったら、全部食べたいのをぐっと堪えて年に一度のビワ酢作ろう。

1、まず、取ってきたビワを軽く汚れを取りながら、

中の種を出す。

枇杷の皮には、酵母菌が棲んでいるので、あまりキレイに洗い流さなくていい。

痛んでいるところも取って、実と種に分ける。

種も後から使うので、処分せず取っておこう。

2、洗った実を味見して、甘さを確認してみる。

枇杷は品種によって甘みが全然違うし、

果実は熟している方が糖度も増すので、十分に熟している物を使う。

甘みが足りないようなら、酵母菌の餌となる糖分を足そう。

酵母が糖分を食べてアルコール発酵し、

そこに酢酸菌が入ってアルコールを食べて酢を作る。

糖度×1/2=アルコール度数 (糖度10%→アルコール5%)

アルコール度数×85%=酸度 (アルコール5%→酸度4%程度)

糖度が高いほどアルコール度数が増え、酸っぱさも増すことになる。

ただし、アルコール度が10%を超えると酢酸菌は入れなくなるから気をつけよう。

天然酵母もついているけれど、発酵を促すため、

少しだけイーストを足しておく。

小さじ1/2杯くらいかな。

3、手でぐちゃぐちゃとつぶす。

あとは、ほこりや虫が入らないように晒やガーゼなどを被せておく。

4、1週間ほどでアルコール発酵したあと、

(アルコール発酵の酵母は嫌気発酵するので混ぜないでよい)

空中浮遊している酢酸菌に入ってもらうため、(酢酸菌は好気性)

密閉せず、ガーゼや晒を被せたまま温かいところに置いておく。

酢酸菌は30度以上ある暖かいところを好む。

酸素を好み、液体の表面から菌膜を張り、

上から徐々にアルコールを酢に変えて行く。

混ぜると酢酸菌は死んでしまうから、混ぜないこと。

5、さらに1週間ほど置いておくと、酸っぱい臭いがしてくる。

味見して、お酢になっていたら出来上がっているので、

ザルと晒で絞り、液体とカスに分ける。

取っておいた種はホワイトリカーなどにつけておくと、色が茶色に変化してきて杏仁の香りのする杏仁酒になってくれる。

殺菌作用も強いので、風邪引きのうがいなどで使えるし、飲んでも美味しい薬用酒となる。

これからの暑い季節はゼリーなどの風味付けに使うと杏仁豆腐のようで美味しい。

もひとつおまけに

余った枇杷を半切りにして、種を取って、

 

ひたひたの味醂でごく弱火にかけ、30分ほど煮込んだら、

すっぱい枇杷も甘い杏のようになる、

枇杷の味醂コンフィチュールの出来上がり!

 

6、絞り以降は次回に。